2012年2月22日水曜日

スモールグループでの勉強会に参加して

私の診療室の机の前はいつもミニ美術館・・・、左はダンディーなとても美男子の薬剤師、右は遠く離れた夫に文をしたためている妻と脇で書き上げるのを退屈そうに待つ侍女。







そしてこれは宿題をきちんとやってこないでひどい答案を書いた坊やを叱る父親、その奥でニヤッとしているのは姉でしょうか・・・、いずれも渋谷文化村でのフェルメールの絵画です。もうすぐ終了しますので、皆さん早めにどうぞ。






さて、今日も夕方の診療が終了すると大急ぎで勉強会。今日のテーマは『酸関連疾患と効果的なプロトンポンプ阻害剤』です。千葉大学から新井先生にいらしていただき、レクチャーを受けました。







今や胃潰瘍や十二指腸潰瘍は薬により発症するケースが増してきています。これは高齢化に伴い狭心症や脳こうそくが増してきて、血をサラサラにする薬を飲む人が増えてきて・・・、また高齢化に伴う腰痛症などで痛み止めを長期的に飲む人も増加してきて・・・、





一方、向かって右はピロリ菌を学生に飲ませて胃潰瘍を発生させて、ピロリ菌が潰瘍の原因であると証明したウォーレン、左は飲まされてさらに除菌して潰瘍を直して見せた当時学生の共同研究者のマーシャルです。1983年のことで、最近ノーベル医学賞をもらいました。





今日も右は藤崎で内科診療にあたる医師会の重鎮、石原先生。そして左は出席率NO1の谷津で内科小児科訪問診療にあたる蒔田(隆)先生、今日はなぜか気難しく怖い表情なのは、このピロリ菌を憎んでいるのか・・・、






昨日は私も訪問診療に自転車でオッチラオッチラ出かけてみると、途中の公園ではプラタナスの白い枝が青空に突き刺さり、小さなその身をいくつもぶら下げていました。







そしてこちらは桜の枝ぶり、まだ蕾も全く膨らんでいません。今年は寒かったから、まだまだ春は遠いかな・・・、









ふと見ると足元には見なれた丸型の緑の葉っぱが地面に這っていて・・・、










ありました、春を告げる蕗のとうでした。天ぷらにしても薄口醤油で煮てもほろ苦くて、春の香りが口中に広がります。でもかわいそうなので摘み取ることなく後にしました。習志野市医師会では今日の様なスモールグループの勉強会をとても大事にしています。それは日ごろの診療の疑問点を人数が少ないと、意見を交わしやすいからです。

2012年2月19日日曜日

冬晴れの日曜日、でも心は救急時に何をするべきか

今日は立春も遠に過ぎたのに、思わずこんな言葉を叫びたくなる日、『何でこんなに寒いんだー。』空はこんなに澄み渡り、そんな叫び声もどこ吹くやら・・・、








第1回は正面から入った消防本部には、今日はなぜか裏口から入りました、これは消防本部の裏から見た美観?









 今日は第2回目の習志野JPTEC研修会、いつも厳しいことばかり言っている遠藤さんは顏は優しいが言葉は今日もやはり厳しかった。







救命救急士の竹内さんも、心なしかさらに厳しさを体中にみなぎらせて・・・、今日はこれまでになく厳しいトレーニングになりそうな予感・・・、

習志野第一病院整形外科の鎌田先生は今回のまとめ役をして下さり・・・、大場さんと若林君は私が会うのは今年はこれで3回目、いずれもJPTEC講習会・・・、

デモに左側の医師会の先生方も、右側の消防救急隊の面々も一同にかたずを飲んでインストラクターの演技に見つめあい・・・、

スタートは津田沼中央総合病院脳外科医の砂田先生が素晴らしいくらいにそのバリトンの声を張り上げて実践を演じて・・・、

同病院の消化器内視鏡医の高石先生もソプラノでトーン高くつないで・・・、

袖ケ浦で内科小児科診療をしている田中先生はインストラクターに『素晴しく触診が上手ですね。』と誰もが認める素早い動き・・・、

実籾で耳鼻科の診療にあたっている渡瀬先生は倒れている事故による怪我人の口元に迫るように、その呼吸状態を確かめ、『ロードアンドゴーを宣言します。』ともうしっかりJPTECを理解して・・・、

津田沼で泌尿器科の診療で明け暮れる梶本(俊)先生は時計を気にしながらも、うつ伏せで寝ている怪我人への対応を学び・・・、

本大久保で内科漢方診療に忙しい細川先生は『はい―酸素10Lを吸ってくださいー。』と独特の言い回しでトレーニングに忙しく・・・、

休憩時間に冬晴れの北方向を眺めると、高いマンションの隣には済生会習志野病院が眺められ・・・、

西には習志野第一病院の建物がそびえ立ち、そのはるか右手には旧クレストホテルがこれからの市役所機能を担う場として見えました。この2つの病院と津田沼病院がいつも習志野市の救急事業に参加してくれています。習志野市医師会は日曜日でもこのように救急トレーニングの勉強を消防隊と協力して行っています。

2012年2月17日金曜日

2/16は会長会議、そしてワシントンマニュアル勉強会

雪とあられの細かい粒が降ってくる寒い日に、県医師会に行きました。今日は千葉県下の23地区の医師会長が集める大事な会の日です。私は木曜日は休診ですが、遊んでいるわけではなく、このように会議に出席しています。副会長の市原市の井上先生が開会のあいさつ。



そして、会長の千葉市の藤森先生がこれからの医療を取り巻く環境整備のお話。








次に県民保健予防財団の藤澤先生が肺がん検診と今後の受動喫煙を厳しく取り締まる考えを講演されました。特に乳幼児と妊産婦には決して煙草の煙は吸わせない環境を作ることを提言。





肺がん検診は現在のレントゲン検診より一歩進んで低線量CTによる検診の重要性をお話し、しかしコストとの問題も考えて、将来に課題を提示されました。






県歯科医師会長の浅野先生と高原、栗原理事が歯科口腔ケアの重要性、特に癌にかかっている患者さんの栄養状態を改善して治療効果と合併症を防ぐための医師との連係プレーを希望しての発表をされました。





次に千葉大学の臨床技術向上センターの開設と、医師看護師のスキルを磨くためのシステムのお話。








千葉医師研修支援ネットワークを構築して、千葉県で医師を育てていくことを熱心に説明されました。








私は会場を後にして習志野市の勉強会で司会をしました。最初は共催会社の優秀な美人MRさんによるこれからの血圧治療の話・・・、







次にJR船橋駅前で診療をしている安間先生に認知症のレクチャーを受けました。先生は脳外科医で今も船橋市立医療センターで患者を診ながら、またこのような講演会に引っ張りだこ。





頭の中の神経の伝達では目に見えない様々な化学物質が行き交っています。その神経伝達物質が少し少ないだけで、認知症になったりうつ病を発症したり・・・、






私も済生会習志野病院院長の山森先生も思わず話に聴き入って・・・、









大久保の古川先生、眼科の青木先生はとても勉強熱心な長老、隣には美人どこらが3人並び、熱心に聴き入って・・・、







実籾の干川先生、袖ケ浦の田中先生・木村先生、おなじみの谷津の蒔田先生も・・・、








夜がふけるまで会場は熱気に包まれてやや熱いかと思っていたら、エアコンが少し効き過ぎていました。窓の外は雪、室内はいつまでも熱い一日でした。






もう2週間もするとひな祭りが来ます。桃の節句、女の子の節句、明るく華やいでもう春は本当に迫ってきています。医師会ではこのような小グループの勉強会を数多くしています。これからもますます頑張ります。

2012年2月11日土曜日

今日は建国記念日、JPTEC習志野市に駆けつけました

今日は春とはいっても渡る風は冷たくて、まだまだ寒く、乾燥状態が続いています。でも、消防車はすべて車庫の中にいて、市内での出動はないようです。今日は消防本部で医師会と消防本部が合同でJPTEC(病院前外傷・処置プログラム)が行われました。





入り口には水仙が満開で清楚な花弁を開かせて、香りがほのかに漂い『春はもう直ぐ其処ですよ。』とささやきの励ましを受けました。








勉強会・実習開始前のリラックスした様子は、実籾で眼科診療をしている井坂先生、眼科医で外傷にはあまり繋がりが無いのにもかかわらず、わざわざ東京から祝日にもかかわらず愛車を飛ばして来て下さったのには頭が下がります。






向かって左は谷津で内科小児科を診療している蒔田(隆)先生、実によく働くバイタリティーのかたまりで、私と顔を合わせるのはこの1週間で4回目・・・、右は大久保で循環器内科の診療にあたる豊崎先生。はるか後ろには習志野第一病院の三橋稔院長と鎌田先生、お二人がこの習志野市にいるおかげで、どんなにか救急医療が進んでいる事か・・・、


初めに救急の司令塔、遠藤さんが挨拶をされ、習志野市における医師会と消防隊の協力がいかに大切であり、また協力して行われているかを話され・・・、

消防本部の竹内さんが今日は外傷における初期活動の重要性についてお話をスライドを交えてお話をされ・・・、外傷では全体の約30%が医師や救急隊の適切な行動で、その命が救われることになるのです。

話を聴く消防隊員の後ろ姿はみな一言も漏らさず聴き入り、真剣そのものです。

もちろん医師会員も先ほどのリラックスした姿とは打って変わって、メモを取る姿も見られます。

次いで左手を向いている鎌田先生が皆に実習の過程を説明しています。右側でお説教を受けているように見える男性は、済生会習志野病院外科医で副院長の山本和夫先生です。先生はすでにあらゆる医療対応を知っていても、常に確認するため、また第一線の医療を守るため参加しています。

実習の最初はJPTECインストラクターで消防士の大場さんが隊長役を務め、オートバイ事故で倒れている丸山君扮する傷病者の怪我の程度を診ています。頭を支えて頸椎保護をしているのは消防士の若林さん・・・、熱のこもった演技に一同は・・・、

三橋先生、井坂先生、豊崎先生、蒔田(隆)先生、皆感心して見入っています。

報道班の私は、1月にすでにJPTEC資格を持っているので途中で抜け出し、習志野文化ホールへ足を運び・・・、

屋上からはCIT(千葉工業大学)の青く澄み渡った空にそびえ立つ校舎と、その手前の河合塾・・・、ここにはあと2週もすると河津桜が咲きます、これは別名合格桜とも呼ばれ親しまれています。

今日は椎名雄一郎さんがひくパイプオルガンによるバッハのコンサートが行われました。思い起こせば昨年3/13(日)に計画され、私も楽しみにしていました。ところが震災で天井が落下してホールは使用できなくなりました。あれから1年・・・、

この椅子に座って前の鍵盤を弾き鳴らす素晴らしい演奏を聴く事ができました。演奏中は撮影厳禁のため、皆様はこの写真で我慢してください。さて、習志野市医師会はまた再び震災が来てもできる限り対応できるよう、日ごろのトレーニングを積んでいます。そして、この街から少しでも災害で命を落とす人が減るように、祈っています。