2012年8月30日木曜日

感染症、身近な危険、そして素晴らしい人物

 幼稚園に通っているお子さんの背中・・・、皆さんはお分かりでしょうか。これは水痘
(水ボウソウ)です。中心に水が溜まり(水疱)、そしてその周囲の皮膚が少し赤みがさす(紅班)が特徴です。この子は小さきときに水痘の予防接種を受けたことがあるとお母さんは言っていました。注射をしてあればほとんどの子はかからないか、かかってもかなり軽く済むのが普通です。このお子さんもきっとすぐに回復して、合併症は起こさないとお思います。
 さてこれは・・・、車に乗ってシートに座った瞬間、大泣きをして痛がったと言ってお母さんが連れてきました。太ももの裏に出来たやけどです。原因は折からの陽射しの熱でかなり熱くなったシートベルトの金属の上に、座ってやけどを負いました。シートベルトはきちんと格納しないと怖いですね。それにしてもこのところの気温の上昇で起きためずらしい原因のやけどです。
 さて今日は大学の後輩の中田敏博先生(向かって右、そして左は産婦人科医の神崎先生)とお会いしました。先生は大学を卒業してから、産婦人科医としてスタートしました。そして、さらに医療の可能性を拡げるため、アメリカ合衆国にわたりMBAという経営学修士の資格を取得しました。その後様々な医療ビジネスの問題点を解決すべく、これまで活躍してきた方です。近い将来、このような方が今の疲弊した日本をより良い方向に立て直してくれることを望んでいます。
処暑を過ぎてもうだるような暑さの毎日・・・、どこかに『秋口』はないかなと探していましたところ、自宅のすぐ近くに見つけました。葉鶏頭です、鶏頭は鶏のトサカの様にむくむくした花?が色着きます。それに対して、これは葉っぱ全体がこれほど鮮やかに色づき、『秋はもう直ぐそこ、暑い暑いなんて言いなさんな、すぐに澄み切った秋の空と涼しい風が吹きますよ。』と語ってくれました。

2012年8月25日土曜日

ポリオの生ワクチン接種最終日です

 今日も朝から太陽は容赦なく照り付け、処暑を過ぎて秋口に差し掛かってきたなんて、どこを見ても感じられません。秋の雲はすじ雲、それなのに今日も空には入道雲・・・。
 消防庁舎の入り口には、かつて習志野の街で、消火活動に用いられた火消車と、
 降りかかる火の粉をものともせずに駆け巡った男たちが着ていた防火ハッピが、今は昔を思わせる貴重な思い出として展示されています。
 今日はポリオの生ワクチン接種、7歳になってこれから不活化ワクチンを受けるには年齢オーバーで受けられなくなる子供たちのために、習志野市の健康支援課が休日返上で出動してくれました。最初に熱を測ります。
 医師会では土曜日の午後にもかかわらず、実籾で小児科診療をしている赤松先生が駆け付けて、注射をうてるかどうか健康状態のチェックをしています。
 そして、異常がなければポリオのワクチンをひとしずく飲みます。これで、ワクチンは終了です。
 2番目は7才のよしき君、プラスチックでできたポケモンのゲームを持ってきて、机の上に並べながら体温を測っています。
 よく見ると、カードには点数が書いてあって、『これが一番大事なんだ。』と教えてくれました。
 同じように聴診器で呼吸の音、そして口の中の状態とお腹をこわしていないかのチェックを受けます。
 そして、OKが出たなら『はい、あーん。』の声で口を開けて、ひとしずく・・・。これで、9月から始まる不活化ワクチンの注射を3回受けることなく、免疫ができます。
なお、9月から不活化ワクチンの注射を受させようとしている保護者の方は、すぐにはワクチンの供給が滞りそうなので、急いで受けようとしないでください。ポリオはインド、ナイジェリア、バングラディッシュなどでは発生は見られますが、日本ではこの数十年間患者は発生していません。落ち着いて、受けやすくなってからうちましょう。
丘の上の消防会館は習志野でもかなり高いビルなので、はるか北西には東京スカイタワーが眺められました。でもこれを見つけたのは、7才のお子さんです。子供たちの視線は面白いし、これからの未来は限りなく輝いています。医師会ではこれからも市と協力して予防接種に取り組んでいきます。

2012年8月21日火曜日

日本でも不活化ポリオワクチンが接種可能になります

 今日は朝から晴れ渡り、百日紅の花の満開の下、ギラギラした真夏の太陽がさんさんと照り注いでいます。
 暑い季節はすべての生物がグッタリするはずが、黄色ブドウ球菌は反対に大喜び・・・、『今こそ我らの季節』と赤ちゃんのおしりにトビヒができていました。初めて見てびっくりする親も多いのです。そんな時私は、『デジカメで撮影して、きちんと覚えておきなさい。この次にまたかかった時には助かるし、友達のお子さんがかかった時にもアドバイスをしてあげなさい。』
 今日は診療を終えて、ワクチン説明会に出かけました。市の予防接種担当の石〇さんたち、健康支援課の方が新たなワクチンの説明をしてくれました。
 神奈川県に端を発したポリオワクチン騒動で、9/1から不活化ワクチンが始まります。ポリオは世界中を見渡すと、インドが最も多く次いでアフリカのナイジェリアで見られています。日本国内では全く感染の報告は現在のところされていません。ワクチンの供給を考えると、9月からすぐに決して接種を急ぐ必要はありません。
 健康支援課の方々は今日は遅くまで残って医師会の先生とスタッフに説明、質問・・・。
 会場は医師だけでなく看護師や受付の方も大勢集まって、遅くまで質問が飛び交いました。このワクチンを含めて、乳幼児でのワクチンで防ぎうる疾患をきちんと予防しようという気持ちが強く表れていました。

 さて、私は若ワクチンを受けにきた赤ちゃんや幼稚園の子供たちが怖がらない様に、左足にはブルードラゴン・・・、
そして右足には機関車トーマスとゴードンがいつも見守って、べそをかいている子供たちに、足元を見させています。ワクチン接種な計画的に、近くの医師会の先生まで相談に行きましょう。

2012年8月20日月曜日

夏の日の訪問診療に出かけました

 今日はまたまた暑い週明け、夏の太陽は衰えることなく照り輝いていました。お昼のコンビニご飯をいつものごとく素早く飲み込むと、何人かの患者さん宅を計画的に訪問する診療に出かけました。
 いつも最後に立ち寄るのは、金〇さんの御宅です。今日も金〇さんは美味しそうに煙草を吸っていました。『うまいですか』と私が聴きますと、『いやはー美味いねええ。』と感情がこもっているお話の仕方で答えてくれます。誰よりも入院が嫌いな金〇さんは・・・、
 朝から今日はこれで7本目、いずれもニコチン1mgのライトなタイプです。呼吸器疾患のある金〇さんは本来ならたばこは吸うべきではないし、また医師はタバコを吸っていては長生きできないですよと諌めるのが普通かもしれません。
 経皮酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)で血液中の酸素の飽和度を測定すると、98%もあります。これは年齢の平均以上でした。人は何時の日か必ず旅立つもの、それならば生きているうちにその人が生きたいように生き、毎日を少しでも充実して過ごすこと、それが在宅での診療と思います。
庭のたたきにはセミの抜け殻・・・、7年間地中で過ごして地上に出てくると10日ほどで死んでしまいます。セミの幸せって地中にいる芋虫の間なのかななんて考えてしまいます。習志野市医師会では迫ってきている高齢化社会に向けて、在宅での診療を推進しております。ご相談は医師会に所属しているお近くの開業の先生にしてみてください。