2010年8月22日日曜日

マダニに咬まれたら

先日私のクリニックに「先生、いきなり肘に癌ができちゃったよ。」と言って来院したのは近くに住む75才のお爺さん。話を聞いてみると、「3日前にはコメ粒より小さかったしこりが、今日見たらこんなに大きくなっちゃった。」。看護師と私がよくよく眼を近づけて見ると、しこりの下には短くて小さな足が動いていました(右の写真)。血をたらふく吸ってお腹一杯になり、空豆ほどに大きくなったマダニでした。やや力を入れて引っ張るとやっとのことでお爺さんから離れました。翌日また来てもらいましたのが、左の写真です。10cmほどの大きさで赤く皮膚が腫れていました。この方は香澄の草が伸びている空地を犬の散歩をしていて咬まれました。マダニは日本では北海道や長野県などの山岳地帯ではライム病といって、関節痛・全身のだるさが続く病気になることがあります。習志野市にお住みの方はまず心配はありませんが、腫れがひどかったり、熱っぽかったりした時にはお近くのかかりつけの先生に診てもらいましょう。


2010年8月3日火曜日

大震災に備えて

7月24日(土)に東葛地区の11市の医師およそ130名が集まり、『大震災時の医療と地区医師会の対応』をテーマに活発な意見交換をしました。関東大震災を上回る地震が発生したとき、私たち地域で働く開業医はどのような行動を取ればよいのか、その前にどのような準備を整えておくべきか、梅雨明けの暑さの中でさらにホットな議論を交わしました。後から検証したとき、「防ぎえた死(preventable death)」を一人でも救えるよう、日夜検討しております。震災が起きた時には、医師や看護師などの救護班だけではとても微々たる力にしかなれません。市民の皆様のボランティア活動と冷静沈着な行動を期待しております。