2012年1月31日火曜日

東葛南部保健医療協議会に出席して

今日はお昼休みに習志野保健所で医療協議会が開催されました。保健所は習志野市のほぼ中心の京成大久保駅のそばにあります。







すぐ北側を京成本線が通っていて、上野と成田を結んでいます。少しのんびりとした雰囲気のある電車で、私も時々乗っています。

東葛南部の市川市、浦安市、鎌ヶ谷市、船橋市、八千代市と習志野市の保健と医療に関する協議を行う会で、各市の市長、医師会長、歯科医師会長、薬剤師会長、地域の拠点となる病院長が出席します。習志野市は済生会習志野病院から忙しい中、山森院長が出席しました。最初に習志野保健所長の藤木先生が挨拶。
次に今回の会長を務める船橋市医師会の深沢医師会長が司会進行役を務め、この地域での在宅医療の整備、災害医療の担い手としての役割に関して話し合いました。2045年には習志野市は高齢者人口が最大になり、この頃には病院は急性期の医療の担い手、とても病院で看取りができなくなります。現在は12%の住み慣れた我が家でのご臨終が、さらに増えておそらくは70%くらいは自宅から旅立つことになるでしょう。私もそう願っています。
これは最近ニュースでもよく見られる、迅速検査です。Fluとはインフルエンザのことで、Aは今ではほとんどがA香港型(H3N2)です。新型として騒がれたソ連型(H1N1)はあまり流行していません。Aの下にピンクの線が見られます。
そしてこちらは溶連菌感染症、Cはコントロールで必ず発色、Tの下に線が出るのは陽性です。のどの入り口が赤くはれて、舌がイチゴの様にブツブツが増え、体に小さな赤い発疹が出るのが特徴。放っておくと腎臓を悪くすることがあるので大変です。習志野市医師会はこのような診察、また在宅医療にも力を入れています。

2012年1月23日月曜日

谷津保健病院消化器ナイトミーティングに参加して

今日は谷津保健病院の消化器ナイトミーティングの夜・・・、診療を終えてみぞれ交じりの雨の中駆けつけました。司会は消化器内科の星野先生、卓越した知識と技術で習志野市の医療水準の向上に寄与されています。






そしてもう一人の司会は、外科の向後先生です。










最初の演者は内科の山桐先生、少し緊張していましたが、肝硬変に肝臓がんが合併したケースの的確な治療を報告・・・、









同じく内科の永谷先生も肝内胆管癌の診断の難しさを説明・・・、










外科の鈴木先生は直腸に出来た肛門扁桃という極めて稀なケースをなぜそのような診断になったかを、免疫染色法で解説し・・・、








これは肝臓がんの造影CTです、点滴で造影剤を血管内に入れてから、CT撮影を行い診断をより明らかにする手技です。









これは胃の腺種という良性と悪性の境界領域の腫瘍を内視鏡下に時間をかけてゆっくり粘膜をはがして切除する高等技術を紹介・・・、








会場から思わず袖ケ浦で内科診療をしている木村先生から質問が飛び・・・、そのほかにも多くの質問と答えが交わされました。









そして今日の特別講演は、東京女子医科大学青山病院教授の長原先生による『メタボリックシンドロームと肝疾患』です。









アルコールを飲まない人にも脂肪肝が発生し、また太っていない人にも見られることがあるこの疾患は、時として牙をむき肝硬変に至りそして肝臓がんを発症して命を滅ぼす・・・、なぜ突然良性の脂肪肝がNASHに変貌するか、そのきっかけはいまだ解明されておりません。





最後に講評を院長の宮崎先生が行い、この集まりが発表する側に医師にとっても研鑽になり、また集まった開業医の医師にも勉強になるので、ますます力を入れていきたいと述べられました。







1890年のゴッホの作品、『オーヴェールの教会』、精神的不安定さを増したゴッホの晩年の作品、微妙にゆがんだ建物と背後の空の不安、そして2又にわかれる道はどこへ続くのか・・・、







1863年のミレーの作品、『羊飼いの少女』やがて暗闇が広がって大地を包む直前、少女が今日1日の幸せに感謝を神にささげ、晩鐘の薄明かりのような幸せが少女を包み込んでいます。
習志野市医師会ではクリニックを病院の連携勉強会をとても重要視しています。

2012年1月22日日曜日

JPTECプロバイダーコースを受講して

食生活の欧米化に伴い大腸がんが増えてきました。そんなわけで医師が自ら治療をしている疾患にかかるのは仕方ありませんが、原因で死亡するのは私は少し恥ずかしいかなという考えです。2—3年に1回は大腸内視鏡を受けています。前の日は昼から麻婆豆腐とおかゆ、そして夜はクリームシチュー・・・。




検査の当日はマグコロールという腸管洗浄液・・・、















水を入れて作り上げると実に1.8Lになり、これは日本酒の1升ビンと同じ容積・・・。これを10分ごとに300ml飲むと、やがて水のような○○が排泄され、お腹は空っぽ・・・、







空腹に耐えかねるときにはこのエネルギー補充ジュースを飲んで検査を受けました。そして、異常なし、体調を整えて今日は朝早くから冷たい雨の中、家を出て向かった先は・・・、







新浦安駅のすぐ近くにある、順天堂浦安病院。










正面玄関を入って、会場のある3階レクチャールームに到着・・・、今日は病院前外傷教育プログラム・・・、病院に搬送さてた外傷患者の30%以上が判断に誤りがなく搬送できたならば、助かる命すなわちPTD(予防可能な外傷死亡)です。これを少しでも減らすための概念を学びに出かけました。




                  
講義が終わると最初にデモンストレーターを務める習志野市消防隊の竹内さん、御覧のような胸部外傷と開放性気胸のケースを的確に把握して処置を行い・・・、








ヘルメットの脱がせ方にも工夫が必要、失敗すると脊髄損傷から傷病者は一生車いす生活を余儀なくされます。手前は横浜から来た看護師の方、そして向こうはこれから消防士そして救命士を目指す学生。一生懸命やっていて、額には汗をかいていました。





次に病院の外に出て乗用車の中で外傷を負い動けなくなった傷病者の搬出作業・・・、時間がないときには毛布を利用して頸椎固定を行い手前にある搬送用のロングバックボードに移動します。







このように頸椎の動揺に最大の注意を払って、しかも大勢で力を合わせて搬送します。









これはKEDと言って上半身の固定に非常に力を発揮する搬送用装具で明らかな脊髄損傷時やフォーミュラカーでの事故に多用されています。講習生は見るものすべてが新しく、目を丸くしてみています。







朝9時-夕方6時、終わった時にはすでに冬の夕日は西に沈み、冷たい空気が漂い、急いで病院を後に自宅へと帰りました。そして、プロバーイダーとして合格・・・、でもとても疲れたそして充実した一日でした。習志野市医師会では震災だけでなく、様々な集団災害事故に備えて準備を行っています。

2012年1月12日木曜日

今日は今年最初の産業医巡視に行きました

このお団子のような塊は、生地を練って作ったスコーンを並べています。










足元には少しだけパン生地がこぼれていました。これを指摘するのは少し性格が悪いかなと思いましたが・・・、









左足の足元にもあったので、今回も指摘して注意し、これが原因での転倒災害を防止。









焼きあがるとこんなにふっくらしてとても香ばしく、香りが届かないのが残念なくらい・・・、









ミルクのたっぷり入ったロイヤルミルクティーでこのスコーンを味わったら幸せな気分。









次の指摘はこれもわずかな通路の水・・・、











パン生地の乾燥を防ぐジェット・ミスト装置のノズルが下に向いていてそれが水滴となり地面を濡らし・・・、困難ことぐらいいいかなと思いつつも、転倒事故につながる要因は鬼の様に厳しくチェック。







この工場では階段通路もこのように右側通行を順守し、接触による転倒を防ぎ・・・、










通路の交差する個所ではミラーを設置して衝突事故を防ぐアイデア。










お昼はシチューパンバーグとグリーンサラダにコンソメスープでお腹いっぱい。今日は残念ながら美味しいケーキはありつけませんでした。








乾燥して深々と足元から冷える今日は、空を見上げると美しく輝く青空には白い雲をおおう様に、北国から流れてきた黒い雪雲が少し顔を見せて・・・、これからが1年中で一番寒い季節です。インフルエンザに注意してください。習志野市医師会では産業医活動にも力を入れています。

2012年1月8日日曜日

第32回メディコピアに今年も出席して

皆様新年おめでとうございます。今日は連休の1日目、朝から向かったのは東京駅・・・、朝日に輝く丸ビルを右手に見て・・・、


はとバスで訪ねる東京の名所に向かう人たちの幸せそうな笑顔を眺めながら・・・、










東京国際フォーラムに行きました。











こんな不思議なオブジェを横に見て会場へ入ると・・・、










もうすでに会場は熱気につつまれていました。1.200名もの人がこの講演会に参加していました。









今回のテーマは『血液の病気』です。私はもう10年ほど出席して、医師として一般市民にお話をするときに、どのようにして話しかければ意識を引き付けることができるのか・・・、そのことを求めて今回も出ました。






この会を主催する富士レビオの小山社長が挨拶・・・、社会貢献をいつも考えて32年になりましたと・・・、こんな会社応援してあげたくなります。








最初の演者は川崎医科大学の通山教授、京都大学出身で関西なまりでユーモアを交えて・・・、









赤血球の構造の意味を分かりやすく伝え・・・、球よりも側面に凹みのある形が狭い毛細血管の中も余裕で通り抜けると説明してくれました。








何故血は赤いかというと、人のような脊椎動物は鉄蛋白が血液に含まれているからですと。イカやタコはシアンを含む血液なので青緑色をしています。また、魚は腎臓で造血して、オタマジャクシも腎臓で・・・、カエルになると骨髄で血を作ります。






この美しい女性はそれもそのはず、宝塚の花組のトップスターで引退した愛華みれさんです。愛華さんは突然襲った悪性リンパ腫・・・、その治療の辛さと周囲からの暖かい言葉と好意に救われた話をされ…、







シンポジウムでも一番元気よくしゃべって、居並ぶ東大や京大の教授たちもタジタジしていました。









それにしても美しいこの方は、治療中に人生のパートナーを見つけることができて・・・、『私は転んでもただでは起きないのです。』と力強い発言・・・、







帰る途中、丸ビルのアトリウムで今日から始まる平清盛の展覧会をしていたので、TVの中での服装を帰りに見る事ができ・・・、

平安時代末期に戻ったような気持ちなり・・・、

こんな牛車に乗って今日の街を優雅に眺めてみたいと・・・、とても幸せな気分になりました。習志野市医師会では市民向けの医療講演をします。希望の方は医師会までご連絡してください。