2011年2月10日木曜日

工場の危険ゼロを目指して

今日はケーキを作っている工場の巡視に出かけかました。この会社はとっても美味しいケーキを作っていて、また少しでも規格外があると売り物から除外してしまいます。私は産業医として作業中の事故の危険が隠れているかを探して指摘、危険ゼロの職場を目指す役割です。



おなかがすいていると、ケーキが一段と美味しそうに見えてきて、手を出して食べたくなります。もちろんした事はありませんが・・・。でもこの抹茶ロールケーキは絶品に見えますが。

ケーキの製造過程で金属などの異物が、万が一にも入っていてはどんなに味が優れていても何の価値もありません。この器械はX線によって異物の混入をチェックする装置です。基本的な安心・安全が何重にも守られて作られているのです。


午後からは皆さんのお買い物の時に、素敵な商品を入れる袋を作っている工場を巡視しました。工場で働いている人はみな若くてシャキシャキしています。このカットはロール紙に高速で袋の印刷をしているところです。眼にも止まらないくらいの高速で印刷が行われて・・・。


できた袋に紐をつけている器械です。まるで手品のように紐が小さく裁断され、くるっと丸められ、いつの間にか糊が付けられて袋に固定されて完成です1台の機械で1日に30.000袋以上も作られていきます。




そしてもうすぐバレンタイン、この日にはこの工場で作られた袋が活躍します。でも最近は女性から男性にチョコレートを贈るのは減ってきて女性同士でチョコを贈って、またお返しする傾向が多くなってきています。男性として寂しい限りですね。




こんなフルーツタルトを買ってきて、美味しいコーヒーを入れてゆっくりとくつろいで味わってみようかなとも考えています。皆さんはどうしますか。でもまだ、ノロウイルスが流行っています、くれぐれも食べすぎには注意しましょう。さて、工場での安全を監視する産業医活動に関心のある方は習志野市医師会までご連絡ください。担当の大久保で循環器内科を専門に診療しているT先生がお答えします。






2011年2月7日月曜日

在宅診療の日です


今日は晴れてポカポカ、歩いて金〇さんのお家を訪問しました。今日も元気で顔色もよく、肌もつやつやしてすっかり元気になりました。 お気に入りのピンクの灰皿には1本、でも今日も蓋を開けてみれば
 

7本吸殻がありました。「あれー昼過ぎたばかりなのに、もうこんなに吸っちゃったねー。」と私が言いますと、金〇さんは「ほー。」と申し訳ないねーという意味か、まあこんなもんだーという意味かよくわからない言葉を唸ります。





すぐに往診カバンからパルスオキシメーターという血液中の酸素飽和度を測る器械を取り出して測定、もし低かったなら「ほうら、こんなに悪くなっているよー。」とお説教の準備・・・。ところが結果は98%と極めて良好。「あれー、金〇さんはタバコを吸うほど元気になってきたねー。」と私が言いますと、「ほおれ先生、俺の言った通りだー。」と自慢げに頷きながら話されました。


「足りなくなると息子のを吸うので…。」と奥さんが言いましたので、見ましたらニコチン8mgのヘビータイプ、箱には肺気腫を悪化させると書いてありました。「肺気腫の吸入治療薬を吸っていて、これは危険ですよ。」と目           
の前で説明。


どうせ吸うなら今吸っているニコチン1mgの白ラベルにしなさい。「肺がんになるのはあと10年以上かかるから安心ですよ。」と訳のわからない苦しい説明をして、白ラベルで我慢するようにさせました。



クリニックに戻る途中のグラウンドから遠く幕張メッセのビル、

桜のつぼみはまだまだ小さく春の準備もしていません。公園にはだれ一人いない静かな昼下がりでした。
   金〇さんを見ていますと、人生は何が幸せなことか見えてくる気がします。習志野市に

は在宅診療を支援する先生が何人かおります。まずお近くのかかりつけの先生にご相談してみてください。










2011年2月6日日曜日

今晩は夜間急病診療所で診察


土曜日の夜8時から11時まで急病診療所で診察をしました。受付には2人の御嬢さん、看護師が2人、また薬剤師が2人と私の合計7名が働きました。皆さん昼間も働いてお疲れの中、今晩も出てきてくれました。






   私以外は皆マスク着用してもらっています。それはインフルエンザが流行して、患者さんから思わぬプレゼントをもらわないようにとの理由です。
   私は声が患者さんに聴きやすいようにするためと患者さんから免疫をもらうため?マスクしませんが、インフルエンザにはかからないようです。



薬剤師の先生も今晩は大忙し、大勢のインフルエンザの他に、水痘や赤ちゃんの肘が外れた肘内障も来院しました。合計32人もの患者さんが来院しました。その中には何日も前から具合が悪かった人が少しですがいました。急病はすぐにでも駆けつけていただきたいのですが、少し前から症状があるのなら、できるだけ普段診ていただいているかかりつけの先生の診察を受けられたほうが、よろしいと思います。
このMさんは今日の32番目の患者さんで、時計の針は10時45分を回っていました。実は昼間私のクリニックに診察に訪れて、高熱がありインフルエンザを疑いましたが検査では陰性、そこで「夜に急病診療所に来なさい。」と小さな声でアドバイス、結果は陽性反応が出て、タミフルを飲んでもらうことになりました。気管支ぜんそくがあるので確定診断のため夜急診に来てもらったのです。この季節はこのような利用の仕方もやむを得ないかななんて考えました。

疲れて帰宅、12時近く焼酎を2口飲んでぐっすり寝て、翌朝はポカポカして少し暖かく、見上げれば淡い紅色の梅の花がすでに満開。





足元には沈丁花が今か今かと蕾を膨らませ、もう春はすぐそこまで来ていました。
  
急病診療所の利用について、市民の皆様のご意見を大いに出してください。みんなでこの街をどこよりも暮らしやすい愛する郷土にして行きましょう。





地域の救急業務の協議会を開きました

ご挨拶は習志野市消防長のTさんです、 若くて元気のよい消防救急隊を指導している方です。土曜日の午後の疲れた体をひと時でも休めたいとも思っているでしょうが、東葛の6市から大勢の救急に携わる方が出席しました。




習志野市消防本部のNさんはこの日は急な心疾患で倒れたケースを報告しました。狭い救急車の中で救命士による治療を開始している様子と、困惑の中にも一人でも多くの市民を救命したい意気込みが迫ってきました。

発表の後で質問が多く出たので、そのまとめた今後の治療指針を済生会習志野病院循環器内科のK先生が丁寧なアドバイス。習志野市の医療を支える素晴らしい先生です。


会がひと段落してから意見交換会でご挨拶をしてくれたのは津田沼病院のK先生です、彼は習志野市における災害時の医療活動をどうすれば効率よくできて、発生した時に死ななくてもよい人を一人でも救命できるかを検討して医師会活動を構築する中心になっています。 
  私が今気になっているのは、鼻血が出たり、少し頭痛がするだけで救急車を呼ぶ人が増えています。本当に必要な重症者の搬送が遅くなります。また、有料化も意見が見え隠れしています。皆さんでどのような病気の時に救急車を呼ぶべきかどうか話し合ってみましょう。
私が住んでいます習志野の海浜地区は1964年の東京オリンピックの頃に埋め立てられて家並みができました。その頃は花としても楽しめて、その後に美味しい実がなる木を植えることが多かったようです。これは柚子の樹。





そしてこれは夏みかんの樹、私が子供の頃は食べられる実がなっていれば失礼して味わったものです、この頃の子供たちは全く手を出しません。良いことかもしれませんが、草食系男子に育たなければ良いかな・・・、なんて思ってしまいます。





2011年2月4日金曜日

予防接種の助成が増えてきます



私の診察室には大きな机がドーンと鎮座しています。それは御覧のように3台のパソコンの置くスペースが必要だからです。正面には電子カルテ、左奥には画像サーバーと言いまして、レントゲンや胃カメラのフィルムが入っています。また手前の小さなノートには検査データが詰まっているのです。無機的な冷たい感じですね、そこで顔をあげて少し見上げると

3人の美人が微笑んでくれています。これは昨年の日展での受賞した作品で、実際の洋画・日本画は200号と巨大なもので、その絵葉書です。少し疲れたら見上げてにんまり、そしてまた診療の毎日です。





待合室には本物、50号の素晴らしい日本画が飾ってあり、患者さんの目を楽しませています。赤を基調にした絵で、アイススケートで滑る前の緊張感に満ち溢れた瞬間は、背筋をピリッとさせる感じがします。






予防接種が増えてきました、一つはこの子宮がん予防ワクチンです。パピローマウイルスに感染することが子宮がんの大きな原因となっているので、感染する前にうつワクチンです。もうすぐわずかな自己負担か無料で接種できるようになり、将来の子宮がんはかなり減ってくると予想されています。


合計3回接種、筋肉注射でほかの注射と比較すると少し痛いでしょう。それでも大切なワクチンなので、未来のお母さんにとってはぜひとも受けてほしいものです。







赤ちゃんにとっても朗報です、肺炎球菌とインフルエンザかん菌に対するワクチンが始まります。このワクチンは赤ちゃんにとって大敵の細菌で、脳脊髄膜炎という痙攣や意識障害を起こす病気の予防になります。開始時期は自治体により異なり、習志野市でもまだ決定していませんが、近いうちお知らせすることになるでしょう。私たちの未来を担う次の世代に暮らしやすい世の中を、皆さんで築きましょう。







2011年1月30日日曜日

児童虐待防止に向けて

1月最後の日曜日、習志野市の消防会館に出かけました。1階のガレージには消防車と救急車が出動なく待機していました。 ということは今日は平穏無事で皆さんにとってよき日・・・。










入り口には水仙の香りが心地良く漂って、冷たい風に揺れていました。


今日はならしのこどもを守る地域ネットワークの主催で「児童虐待防止の理解と対応」を淑徳大学の柏女霊峰先生にご講演いただきました。今日本中のどこかで児童虐待で3日に1人の命が失われています。虐待には体の虐待・性的虐待・保護者としてのネグレクト・心理的虐待があります。



虐待の発見となるのは、頻繁な泣き声・叫び声、服装の汚れ、不自然な傷、暗い表情などが挙げられ、これらに気付いた人からの通報でわかることが多いのです。解決には幼児の保護だけでなく、虐待をした大人にも複雑な幼児期があり、カウンセリングが必要で、なかなか難しい側面があります。


御覧のように日曜日にもかかわらず
大勢の人で会場はいっぱいでした。幼い子供たちのSOSの叫び声を聞いたら児童相談所に電話をしましょう。また、子育てで疲れ果てて悲しくなったり怒りっぽくなったら、習志野市の子育て支援課に電話をして助けを求めてください。決して一人で悩まないことです。








オレンジリボンはストップ幼児虐待のシンボルです。医師会も虐待には診察時にも怪我や青あざに気を付けています。このブログを見てあなたも、暮らしやすい世の中にするようご協力ください。

2011年1月27日木曜日

冷たい風が吹いていても、空は澄み渡り・・・


大寒を過ぎて、空気は乾燥して冷たい風が吹いています。今日は昼休みの時間に工場の安全衛生委員会に出席しました。私のクリニックから車に乗ると10分ですが、海岸近くにあり海は青く光に輝き、


草原?ではないのですがよく管理して刈り取られている野原はまるで高原の草原にいるような錯覚を起こします。私の好きな景色です。


今日の会議のテーマは工場内でけがをした人が出たため、どのように環境を整えれば未然にけがが防げるかです。床が滑って転倒しましたが、そこが滑りやすいところだから注意しようという気持ちを持たないで、作業していたことが大きな原因でした。ちょっとした気持ちのゆるみが大きな事故を起こします。私も精神年齢は36才のおっちょこちょいなところがあり、注意をしなければと改めて思いました。Nさんは今日は工場長代理としての発言、私が「おい、寝てるんじゃないだろうな。」と声をかけましたら、「眼をつぶって聞いているのです、大事なポイントはきちんと把握しております。」
と言いました。彼はこの工場の中でも私が信頼するとても優しくてかつしっかりした人で、工場の柱になっています。でも、眠狂四郎みたいですね。

会議の最後には、安全衛生の活動指針を皆で斉唱します。






さて、この写真は80才の糖尿病のおじいさん、足の指の皮膚が赤くただれています。糖尿病性動脈硬化症と言いまして、足が腐る前兆です。寒いときにはちょっとした怪我が原因になり、壊疽を起こして足を切断することになります。糖尿病がある方、ご家族の方は足の裏に注意してください。
(会長)