2013年6月3日月曜日

金〇さんに会いに訪問診療に出かけました

 今日は梅雨の中休み、最近は感染症が減ってきて外来は少し暇になってきました。今日はお昼休みを利用して訪問診療に出かけました。
 庭の片隅に健気に咲いている春の花、力強さを感じます。
 さて、今日は金〇さんのお家にも訪問しました。金〇さんは診察に行った時に、何となくお話をし始めて長くなってしまいます。まず愛用の灰皿を見ますと、8本の吸殻、すべてニコチン1mgで我慢してもらっています。
 軽度の肺気腫があるので、この吸入治療器を毎日2回吸ってもらっています。治療法の進歩で、症状はかなり軽快、そしてまた煙草が美味しい。
 苦しいならたばこをやめるのが一番でしょう・・・、という人、医師も大勢います。しかし私や金〇さんの考え方は違います。治療によって体調が改善したら、人間好きなことを、好きなようにして生きて行くのが一番幸せ・・・。在宅医療の基本は何が楽しいのか、何が幸せなのか、人生を生きる上で様々なことを考え、そして話し合います。

習志野市医師会では訪問診療を推進しています。ご相談はお近くの医師会の先生にどうぞ。

2 件のコメント:

  1. ちょこれいと2013年6月5日 11:25

    訪問診療お疲れ様でございます。

    私は喫煙は一切しないため、家族などにも健康を気遣い禁煙してもらいたいなと思いつつ、強くは言えません。
    自分に置き換えてみて、好きなものを辞めるのは(例えばお酒…)無理な事で、それこそ先生がおっしゃるように好きな事を好きなようにして生きるのが一番幸せと思うからです。

    きちんと制限を設けて煙草という趣味と付き合えている患者様は幸せですね。

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  2. 会長(香澄)2013年6月5日 22:26

    ちょこれいとさん、女性らしい甘く甘美なコメントありがとうございます。誰もがいつでも好きなことをやってい良いのではありません。それぞれの人の生きてきた時期があります。訪問診療を受ける年齢になると身の回りのことが自分の意思だけではどうにもならなくなります。この時期、最もいけないのは生きる楽しみを失うことです。金〇さんを見ていると、私はタバコは吸いませんが、午前中に1mgのニコチンの入ったタバコを8本嬉しそうに吸って人生を楽しんでいる姿は、タバコの罪を考慮しても私はその姿が好きなのです。

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